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新宿歌舞伎町のSMバー【ARCADIA TOKYO】経営の他、各種イベントなどでも活躍する堂山鉄心の(めったに更新されない)ブログ。

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言わずもがな パート1

いわずもがな
いはず‥ 【言わずもがな】
《連語》
1.
言わない方がいいと思われること。言うに及ばないこと。 「―のことを言う」
2.
言うまでもなく。 「子供は―、大人まで騒ぎ出す」






またまた、昨今の緊縛事故に関する考察です。
内容は・・・タイトルを見てお察しください




最近よく耳にするのが事故の過失割合やその後の対応について。

曰く、受け手は痛みや不便など実害を受けているのだから、治療費は縛り手が負担するのが当たり前。
少し過激なものになると、それどころか、完治までの生活費や慰謝料なども縛り手が負担するのが当たり前だという意見も。

なるほど。
確かに、2人で楽しんだ結果事故を起こしたんだから、下の方は少し極端な気もするけど、少なくとも治療費くらいは面倒見てあげたくなりますよね。






さて、ここで一つ例を出して考えてみましょう。

例1
受け手「慣れてない相手だったし最初は軽めに縛ってくれてたんだけど、私はキツい縄が好きなのでキツく縛ってくださいと言いました。確かに自分から言ったんですが、結果事故ってしまい、仕事にも行けず休んでいます。私はどこまで相手に請求して良いものでしょうか?」



みなさんどう思われますか?



様々な意見があって当たり前です。


「自分から言ったんなら仕方ないでしょ? 諦めなさい」
「いやいや、受け手が言ったからと言って鵜呑みにせず、窘(たしな)めてあげるのが縛り手の役割。それもせずに事故ったんならやはり縛り手が悪い。治療費から休業補償、慰謝料はもちろん、相手が望むならば家まで行って炊事洗濯家事親父・・・云々」
「まぁ、どっちもどっちだけど、一人で不安だというなら話を聞いてあげて、一緒に治療に付き添ってあげ、治療費の一部、もしくは全部を負担してあげる。更に、それ以外のことは2人でじっくりと話し合ったら良いんじゃないかな?」
「上記1~3以外」


1~4
みなさんはどう思われましたか?





また例2として、受け手は自分から何も言ったりせず、同じような事故があった場合はどうですか?
答えは変わってきますか?
きませんか?


ある方がこう言っているのを聞いたことがあります。
「どちらが誘ったとしても、事故った方は痛みや生活的な不便をおっているので、その分で相互責任でいう責任は果たしている。だから、どちらが悪いとかではなく、怪我をさせた方が怪我を負った方に対して、治療費はもちろん、生活保護と同じだけの金銭的保証をすべきである。また、対応によっては慰謝料なども支払うべきであろう」

このお話についても、みなさん色んな意見が浮かんだことだと思います。


こちらも踏まえた上で、パート2では、また新たなる別の例も出して考えてみましょう。


中級者向け 「留め・掛け・結びのお話」

今回は少しだけ技術的なお話

ウチの中級者向け講習会にて希望者にお配りしたテキストなんですが
留め・掛け・結びについて
(あくまで中級者以上の方向けなので初心者さんには難しいかもしれませんが、理解されていて損はありません)


一言で緊縛の技術といっても、いくつもの細かい技術に分かれていて、それら全てを合わせて緊縛の技術と呼ぶことが多いです。

そして、その中でも基本になってくるのがこの3つ。
これらの違い、そしてそれぞれのメリット・デメリットなども理解した上で縛ると、明らかに上達が早い上に、縛りの楽しさ、奥深さの一端が垣間見れると思っています。


【結び】
結びとは、基本的にテンションの掛かっていない状態でも解けたり緩んだりしないものを指し、後手を始めほとんどの縛りのスタートに手首、足首、胴回りの始点として使われることが多いため、最初にして最大の難関と感じる方が多いはず。

「本結び」
最も代表的なものとしては、多くのプロ縄師が採用している、みなさんご存じ「本結び」
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これは、結び目が漢数字の「六」のような形に見えるのが特徴で、ある方向に引っ張った場合は締まりも緩みもしないが、反対方向に引っ張ると簡単に緩みます。

メリット
解きやすい。
次に縄が行く方向が決められてしまうので、結びや留めを理解するのに役立つ。
デメリット
メリットの部分で触れた、引っ張る方向が決められてしまうということで、真上にテンションを掛ける吊縄などに使用する場合、
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天井から戻ってきた吊縄を縄頭のループに戻したり、
※これ(私は「カウンターを取る」という言い方をしています)をすることによる最大のデメリットは縄頭の摩耗。

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こういった安全装置を施す必要がある。


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※例外として、こういう方法もあるが、多少面倒なため、使用している方はめったに見ません。






「巴結び」
私が採用しているのはこちらの巴結び。

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見た目としては結び目が「三つ巴」になっているのが特徴で、引っ張る方向を選びません。

メリット
引く方向を選ばないということはカウンターを取る必要がなく、縄頭を痛めにくい。
デメリット
特にデメリットは思い浮かばないのですが、最初に本結びを覚える方が多いので違和感を感じるかもしれません。
あと、カウンターを取る必要がないと言っても、それは正確に結べていれば…の話。
捻じれていたりした場合は上手く留まらないので、適当にやると事故などに繋がる可能性もあります(どの結びでも同じですが)。

その他にも「丸結び」「もやい結び」など色々あるので、何を採用するにしても、それぞれの特徴を知った上で選択されると楽しいですよ。






【留め】
留めとは、常に一定以上のテンションが掛かり続けることを前提として成立する、緩んだり滑ったりしない(しにくい)もの。
これは緊縛においてとても重要なので、是非ご理解されることをお勧めします。




「留めの種類」
代表的なものとしては
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「のの字留め」


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その他、「ねじり留め」画像では「のの字留めとの違いが分からないですね)や

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箱留め(丸留め・ボックスなどとも呼ぶ)など。

※他にも、特に名前もないような様々な留めがあります。




留めの基本を理解する上で最も適しているものとして「のの字留め」があります。


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これは、この縄に対して、

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こうして

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こう掛けていく訳ですが、次に縄が行く方向が決まっています。

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こちら(左下)には行けますが

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こちら(右下)には行けません。


上の写真でご理解いただけると思うのですが、下の写真では留めが開いてしまっています。
これでは十分な摩擦を得られず留まりません。
留まっていない留めはただの掛け(後述)と変わらず、誰かの縛りを見たり、画像を真似て縛ろうとした場合、オリジナルでは想定していない、滑って欲しくないところまで滑ってしまうことで、崩れや、時には事故の原因の一つにまでなったりもします。
※余談ですが、上記のように、次に縄が行く方向を意識するということが、「本結び」が優れていると言われる理由の一つです。


で、具体的にどうするかというと

14_20161206155227b77.jpg
このように縄を掛けたい場合、

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この横の縄に対して上から縄を掛け、次に行きたい方向に縄を抜き、そこから自然に留めていくと自然に、閉じた美しい留めになります。



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※これも余談ですが、留めの場合、縄は捩じりながら留めていく方が、より摩擦を稼ぐことが出来て留まりやすいとされていますが、コブが痛いとか、飾り的な意味合いなどの理由から敢えて捩じらず少しでも平らに留める方法もあります(写真)(捩じった留めほど、留まりませんが)。


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また、このように最初に下から縄を潜らせた場合、

18_20161206155455e57.jpg
このようにひっくり返ったカタチになります

これも、留めの機能としては問題ありませんが、基本的に、縄(の見た目)は、下から入って下から出てるように見えるもの(縄の入り所、出所が見えないもの)が美しいとされています(機能重視で敢えて例外も沢山あります)。



留めを上手く留めるコツとしては、

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指で縄を撫ぜる(擦る)ようにして緩みを取る「送り」

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テコの原理を応用しながら緩みを取る「捩じり(ひねり)」などがありますが、画像では大変分かり辛いので、お母さん、もしくはお近くの縄師さんにでも聞いてみてください。
(↑聞けたらこんな文章読んでませんね。知ってます)


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要は緩みを作らず(緩みを作ってしまうと一定のテンションを掛け続けることが出来ず、留めが留めとして機能しなくなる)、

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このように一定のテンションをかけ続けることが目的です。






【掛け】
掛けとは、上記「留め」や「結び」などと違って、ただ縄と縄が掛かっているだけのもの全てを指す。

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(掛け一例)


ある一定以上のテンションが掛かった場合、留めや結びと違って滑ることが特徴で、敢えて滑らせることによって、どこか一点に加重が掛かかり過ぎてしまうことを防ぐ目的でも使われます。
※この部分は大変長くなりそうので、パート2で考えています。

「掛け」と「留め」の違いを理解し、どちらを選択するかの決断をするのは、縛りの楽しみの一つだと思っています。
※上記「片結び」(写真下2点)などは、「結び」と言っていますが、ただ引っ掛けているだけで、結びどころか留めですら無くただの「掛け」です。


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※画像、上から掛け、掛け、留め

つまり、結びでも留めでもないものは全て掛けです。
ここまでご紹介してきたものの他にも、数限りない種類の結び、留め、掛けがあります。
それぞれの特徴を把握し、目的をはっきりとさせ、適材適所を意識すれば、縛りの技術を深く広く知ることが出来、益々充実した縛りを楽しむことが出来ることでしょう。


それでは皆さん、楽しい緊縛ライフを

緊縛事故について

昨今、緊縛事故についての書き込みをみる機会がとても多くなりました。
確かに、一昔前までは「事故してやっと一人前」などという方もいたし、現在の「事故に気を付けよう」という風潮はとても素晴らしいことだと思います。

そこで、受け手、縛り手共に、お互いのためにも、緊縛事故と緊縛について、私なりに簡単にまとめてみました。



1)事故は誰にでも起こりうること
よく緊縛を車の運転に例える方がいるように、いくら気を付けていても事故が起きる時は起きます。
毎年、雪の季節になると大型バスの転落事故のニュースを目にすることがあるように、「ベテランだから」「プロだから」安心などということはありません
「10年以上縛ってるけど、緊縛事故なんて起こしたことない」という人は、それまでがツイていただけであり、明日“その日”がやってくるかも知れないということを、常に自覚されるべきであろうと思っています。

「私たちは、抜き身の包丁でチャンバラごっこを楽しんでいるんだ」ということを、どうか忘れないでいただきたい。

1枚の写真を見てどうこう仰る方がいますが、仮に、医者に「先生、この写真の時、この人は神経圧迫から麻痺を起こしたんですが、この写真から何が悪かったのか教えてください」と聞いたら、まともな医者ならこう答えるはずです。
んー…縄なんかで人を吊り上げようとしているところかな?」と。


事故は誰でも起こり得ます。
自動車教習所で「ここで習えば絶対に事故なんか起こさない」などと謳っているところがあったとしたら、私は絶対そこには通いたくないです。

だからこそ、その可能性を少しでも少なくするために、いくつかの提案をしていきたいと思います。





2)人体の構造に興味を持つ
筋肉のつき方、神経や血管の通り方などについての知識を得る。
今はネットなどでいくらでも神経図などは簡単に手に入ります。

ただし、それはあくまでも1例に過ぎず、神経や血管の走り方、筋肉の着き方などは人ぞれぞれであり、素人が図解を見ただけで分かったつもりになることはとても怖いことであるということも同時に自覚しておきましょう。
だからと言って、何も知らないでは、地図を持たずに知らない土地で目的地を探すようなもので、考察のしようもありません。
ですから、最低限の知識を仕入れた上で、それでも謙虚に慎重に物事を考えるのが正解であると考えます。



3)人に教えて貰ったことを鵜吞みにしない
「プロの〇〇先生に教えて貰ったから間違いない」という錯覚。
まず第一に、教えて貰ったことを100%理解出来ている保障がないという最低限のことがあります。
どこの講習会であれ、「〇〇級合格」は、事故らないという免罪符ではあり得ないということも自覚していてください。
そして、縛りが分かっている人ほど、自分にだって事故は起こりうるんだということを自覚しているということも忘れないでください。




4)小さな違和感を無視しない
魔が差す」という言葉があります。
人は誰しも、この魔が差すという瞬間があります。

「少しズレているような気がするけど、このくらい大丈夫だろう」
「何か違うような気がするんだけど、このくらい大丈夫だろう」

この、「このくらい大丈夫だろう」が大きな事故に繋がることがあります。
これは、貴方に「合格」を出したセンセイにも当てはまること。
いくら厳しいセンセイでも、「このくらい大丈夫だろう」と思ってしまうことがあります。
また、「何か月も通ってくれてるんだから」と、つい情から魔が差してしまうことだってあるでしょう。

いくら、これでもか! と気を付けていても魔が差してしまうことは誰にでもあるんだということを理解してください。

その上で、常に謙虚に相手の反応に注視しましょう。
受け手さんが性的に感じているのか、痛みや違和感を感じているのかの判断は本当に難しく、完全に見極めることは不可能だと思います(痛みを与えることが悪いとは言っていません。大丈夫な痛みなのかどうなのかの判断が難しいという意味です)。
ですが、そこに縛り手が違和感を感じる瞬間というものもあり、「本当に大丈夫なのか?」と、確認する作業は習慣づけておいた方が良いでしょう。


そして万が一の時も車の運転と同じです。
相手が大丈夫だと言っても「病院なりに連れていく」。もしくは、「共に経過を見守る」。くらいのことは最低限シミュレートしておくべきです。

「ハネムーンシンドローム」と呼ばれる怪我はご存じですか?
腕枕をしているだけで、下垂手になって半年ペンが持てなくなったなどという事例があります。
半年は稀な例だとしても、腕枕で下垂手は決して珍しい例ではありません。
これは、自分で自分に腕枕をしていてさえ起こり得る程度のものなのです。

緊縛のことを言えないなら、腕枕だと言い訳は成り立ちます。
知っておいて損はないと思います。





5)止める勇気
これまでは、よく言われていることのお浚い的なことばかりを言ってきましたが、ここからが本題です。

人の行動は自己保存本能で形成されていると言っても過言ではありません。
仕事でも勉強でも対人関係でも、「やらない」「出来ない」「仕方ない」ことの「言い訳」はいくらでも出てきますよね。

対人関係などは、ほとんどの場合、相手が悪いものと昔から決まっています。

つまり、それくらい人間は自己保存本能からくる保身に長けているということです。

かっこよく見られたい。
良い人でいたい。

これらも同じです。

人は、自分にも他人にも簡単に嘘をつける生き物であり、多くの場合、嘘をついていることにすら気付いていません。

「面倒だから違和感を無視」し、「〇〇センセイが言っていたから大丈夫だと思った」んです。

縛り手であるなら、誰でもかっこよく縛りたいと思います。
自分が思うように縄を操って、受け手さんを思うがままにあはんあはん言わせたいのです。
いくら謙虚にものを話す人でも、これが0だという人はいません。
流石に昨今では少なくなってきましたが、受け手さんがギブアップをすれば「Mじゃない」となじり、物足りないと言えば「初めて縛る人だから」と言い訳をする。
同じ人物がです。

けど、これはそれを言った人を責めている訳ではなく、人は誰しもそう感じてしまうことがあるということを言いたい訳です。

そして、どちらかを選ばなければいけないのだとしたら、ここは勇気を持って「ショボい」と思われる方、つまりは勝負をしない方を選んで欲しいと言うことです。
その後で「〇〇さんの縄はグイグイ責めてきて凄く良かった」と他人を褒める言葉を聞くはめになっても、相手に言い訳するのではなく、自分の中だけで、完全な自信を持てない相手に対して勝負をしなかった自分の勇気を称えましょう




そして次には受け手さんです。
事故は縛り手さんだけの責任ではありません。

人に「ショボい」と思われることを覚悟で止めることに、どれだけ勇気がいるのかを知っていてください。

つまり、受け手さんも勇気を持ってギブアップしてください。ということです。

確かに、どこまでが大丈夫なのかは分かりづらいと思います。
こんな“有名な人”に、私のような“素人”がモノを言うのは凄く勇気がいることでしょう。
また、ギブアップをすることで「もう縛ってくれないんじゃないか?」「お前なんかMじゃないと思われるんじゃないか?」という恐怖はなくならないでしょう。

ですが、大丈夫な痛みなのか、大丈夫な違和感なのか?
貴方に分からないものが縛り手に分かるはずがないのです。

縛り手は神ではありません。
貴方の状況を常に想像はしていても、完全に把握することなど決して出来ないのです。



私は縛り手に「ショボい」と思われても止める勇気を持てと言いました。
ならば、受け手さんも同じく「ショボい」と思われてもギブアップをする勇気を持つべきだとは思いませんか?
その違和感が大丈夫なのかどうなのか、知る努力を惜しむべきではないと思いませんか?


「前回、これくらいの反応だったから今回も大丈夫だと思った」と縛り手が言い訳をすれば、貴方はどう感じますか?


緊縛事故はお互いにとっての不幸です。
それをきっかけに縄を受けられなくなる人もいれば、縄を持てなくなる人もいるんです。
今の快楽に身を任せてしまって、一人の縛り手から縄を奪ってしまうという可能性を無視すべきではないと思いませんか?



私たちは、抜き身の包丁だと自覚した上で、それでもチャンバラごっこを止めることが出来ない愚か者の集団です。
それくらい、性癖というものは捨てがたいものなんです。

ならばせめて、その楽しいチャンバラごっこを少しでも安全に長く続けられるように、双方努力を惜しむことのないようにしたいものです。




皆さんが素敵な緊縛ライフをおくられますように。




S? M? どっち? ~性癖のお話~

いつもいつも冗長になってしまう文章に嫌気がさしてたりします。
あー、文章纏める才能が欲しい今日この頃――。みなさんこんばんは堂山長文斎鉄心です。

今回は性癖について。

…っとその前に、まずそもそも性癖とは何か?

ものの本によると
「――性癖――。人間の心理・行動上に現出する癖や偏り、嗜好、傾向、性格」的なことであると書いてあります。

つまりは性格と同義語であると言っても過言ではありません。

ですが、今回はそんな理屈はスっ飛ばして、ズバリ「性的な癖(偏り)」という意味の性癖だけに絞ったお話をします。

とはいえ、私が書くんだから、まぁ、ぶっちゃけ、SとかMとかって話ですね。

※こんなこと書いてるから長くなる←



えー、私は都内でSMバーなんて怪しげな店をやってる訳ですが、そこに来てくれたお客さんに最初に必ず聞くことがあります。
「貴方はSさんですか? Mさんですか?」

「いえ、キーです」とかって話は置いておいて。。。

SかMかの2択に絞った場合、ここでみなさん何と答えられる方が多いと思いますか?

「Sです」
「受け手です」
「責め側です」
「まぞです」

まぁ、ご想像の通り十人十色な訳ですが、実はMさんに限って言えば、一番多いのは…

「どちらかと言えばMだと思うんですが、よく分かりません」

なのです。


多くの方が頷いてらっしゃると思うんですが、一応分からない方のために、ここを簡単に解説しますと

「自分ではMだと思うんだけど、誰でも良い訳じゃないし、ムカつく時はムカつくし、ネットで見たようなあんなことなんてとても出来ないし、Mだと答えたりしたら、目の前のこのサングラス掛けた悪そうなおっさんに何されるか分かったもんじゃないし……」的な発想ですね。

これが目の前に座ってるのが超絶美形なモロタイプな人だったら「えむです~。なんでもしてくださーい」とかなるのかもしれませんが私が相手だったら怖いとでも言うのか!売られちゃうかもとか言うのか!言うのか! 言うのかーーーっっ!!!







話を戻します。

実は私自身がそうだったんです。
ネットで見た「M女の飼い方」とか「奴隷誓約書の書き方」とか見ても全然ピンと来なくて、私は長い間、SMでいうところのSではないと思っていました。

ですが、SであろうがMであろうが、完全ステレオタイプの人間などいません。

そもそも(今回で言う)性癖とは何ですか?
Sって何だろ?
Mって何だろ?

時々聞く「Sだから縛りたいです」
「Sだから打たれたくないです」
「Mだからワガママなんです」




ばかもの!
そうじゃないだろ!

叩きたいからSってんならまだ分かるんですが(わがままだからMってのはありませんが)、Sだから叩きたいなんていうフシギロジックは存在しません。


みなさんに知ってもらいたいのは、まずは自分の性癖ありき
自分の性癖というものがあるんだということ。
つまりは、堂山鉄心という人間がいて、そのおっさんには親には言えないような(親、知っちゃってるけどな!)変態性癖があって、それを他人に説明する時に一番伝えやすい便利な言葉として「S」という言葉を使っているんだ。ということ。
性癖なんて、時と場合と相手によって、ヤリたいこともヤラれたいことも変わってくるし、それをイチイチ説明なんて出来ないから、大雑把に伝えるためにある言葉だと捉えてください。

だから多くの方が思い悩む、「Mなのにこんなことも出来ない」なんてロジックはそもそも存在しないんです。

「自分の性癖というものがあって、それを世間のカテゴリーに当て嵌めたらMというカテゴリーに入りそう」。

ここが始まりのはずなのに、言葉というものは何故か力を持っていて、時には本体(本質)をほったらかして一人歩きを始め、次には本体を引きずっていったりすることさえもあります。





さて、ここで少し話はズレるんですが、人間というものは、必ずどこかに所属したがり、それに依存したがるという習性があるそうです。

会社
学校
性別
クラブ
サークルetc.

誰でもいくつかの団体に所属しています。
これをアイデンティティーと言います。
アイデンティティーはプライドに繋がります。
私であれば、「男性」で「50代」で「日本人」で「SM」やってて「店を経営」していて「父親」で「子供」で……。
上げていけばキリがありませんが、それら全てを含めたものが私のアイデンティティーです。

人は、それぞれの所属の中で、それぞれ優位性を確保しようとします。
つまり「日本人」の中でも上級の日本人(何がソノ人にとって上級かも人それぞれです)を目指そうとするんですね。

もちろん、人によって所属の優先順位も違います。
「大した日本人でなくても良いけど、SMでは負けたくない」とか、「経済的には大したことないけど、運動神経では負けない」とか。

で、SMでも同じです。
Sであれば、縄は大したことないけど鞭なら負けないとか、言葉責めなら負けないとか、この女にとっては俺様が一番とか。

つまり、Mさんも同じで、「M」というカテゴリーに所属してしまうと無意識に「上級のM」というものを目指そうとしてしまう習性があるので、それが難しそうだとなれば、これも無意識に「Mじゃない!」と、所属することそのものを拒絶してしまう傾向にあるんです。
クドいようですが、これらの脳内作業は全て無意識レベルで行われているものであり、意識して「上級の~」なんてものを目指している方の方がよほど少ないんですが、逆に無意識であるが故に、どうしても逃れることが難しい感情でもある訳です。


上述しているように、「Mだからこれくらい出来るだろ?」とか、「Mなのにこんなことも出来ないの?(好きじゃないの?」なんてものはありません。

繰り返しますが、Mなどという生き物はいないんです。
個人の性癖を無理やりカテゴライズしたら、「Mと言える」くらいが正解なのです。

誰にでも何をされても全て喜ぶなんていうフシギセイブツには会ったことがありません(稀にそういう時期である人はいます)。



女は可愛いものが好きです。
では、可愛いものが好きじゃない人は女ではないのでしょうか?
そもそも可愛いものって何ですか?
地図が読める人は(性別として)女じゃないんですか?
一人の女性だけを愛し続けてしまう人は男じゃないんですか?
そしたら私は立派過ぎるくらいに立派な男だ!










SだろうがMだろうが、どうでも良いんですよ。
基本的には、自己申請。
自分がSだと思うんならS。Mだと思うんならM。

誰かと比べることも、誰かに認めて貰うことも必要ではありません。

逆にエセSなんてものも存在しません。


この人にはS、この人にはM。でも良いじゃないですか?
自分の性癖として認識する時は、一番好きな人の前で、自分がどちら側でいたいかって話だけで十分です。
もちろん、相手が変われば性癖も変わったって構わないんです。
必死で主張するものでも、必死で否定するものでもない。
それくらい、軽い気持ちで考えて良い話なんですよ。



ただ、それでも言葉に引きずられてしまうのが人間だから、時には決めつけてあげる方がお互い楽な場合もあります。
もちろんこういうのは、その人にとって、相当限られた人間でないとダメなんですけど。



だから、私が「お前はMなんだから…」なんてことを言えば、「あぁ、こいつは私をMとして扱いたいんだな。ふふふん」くらいに思っていてくれれば上等です。


最後に、大昔から言われ続けている言葉ですが、結局SだろうがMだろうが、S&Mだろうがなんだろうが、2人が(3人でも4人でも良いけど)良ければそれで良いのです。


「Mだから」「Sだから」一緒にいるんではなく、「この人だから」一緒にいたいと思える出会いが皆さんにありますように。

とても大切な人だから~女性からのレス解決法~


※本文中に、「男性は」「女性は」などという表現がありますが、それは全て、頭に(概ね)(主に)(多くの)などがついていることをご理解の上でお読みください。


最近よく、女性から「ウチはレスかもしれない」との相談を受けることがあります。

セックスレス、もしくはSMレス(笑)、心配ですよね?

どうしたらソレらを解決出来るのでしょうか?

これが付き合って10年以上とかレスになって3年以上のカップルなら簡単ではありませんが、「最近ヤバい!」と思い始めたカップルなら割と方法はあります。



そこで、まずは女性と男性の違いについて考えてみましょう。

女性は概ね保守的に出来ていて、変化を嫌う傾向にあります。
これを私は、大きな勝負は避けて着実に努力を重ねていく農耕民族的であると定義しています。

一方男性は狩猟民族です。
時折現実を見ることを疎かにしたりもしますが、失敗を恐れず、新しいことにも果敢に挑戦していく傾向にあります。


ここで、女性側から見たレス解消法なのですが、多くの場合、女性は自分からアクションを起こすことが苦手です。
ですが、これが原因で、女性側から解決したいと望んでいる場合の致命傷になってしまうことが往々にしてあるんです。


確かに、お願いして、やってもらっても意味がない。
第一、そんな恥ずかしいこと言えない。

分かります。
ですが、ここは勇気を持って行動しましょう。
何故なら、「カップルの危機を最初に察知することが出来るのは、ほとんどの場合女性側」だからなんです。

先に書いた理由などにより、「女はこうなんだから…」では前に進めません。
2人で協力していくのが幸せの条件であることは、何よりも女性の方が遥かに理解しているのですから。


「でも何て言えば良いのか分からないよー」

ですよね?


で、多くの人たちが取る方法というのが、「私たち最近レス気味だよ。どうすんの?」

丸投げですw

いや、もちろん、これはこれで、相当勇気を振り絞って出した言葉でしょう。
深刻になり過ぎず、笑いながら言うくらいが精一杯かもしれません。


ですが、これを聞いた男性はと言うと…
「ん? だから何? そんなにシタいの?」
と、なります。

何故なら、性行為を、カップルとしての大切なコミュニケーションツールだと捉えているのは残念ながら女性だけなのです。
男性にとって性行為とはあくまで性衝動の発露…つまり欲望を満たす行為に過ぎません。

ですから、女性側がしたいというのであればまだ理解出来るのですが、2人の為にしようと言われても理解出来ないのです(理解してるフリはします)。


ここまで読んで腹を立てた女性は多いと思います。
つまり男は何もしなくて良いわけ?

そうではありません。
ただ、女性が現状を維持することに長けていて、守りたいからこそ、維持するためのたゆまぬ努力というものを比較的苦にしないのとは逆に、維持が苦手な男性はそれが理解し辛いということです。

友達に「2人仲良くね」と声を掛けられ、2人で「うん。ありがとう」と笑顔で答えた時の2人の頭の中を覗いてみましょう。
維持することが得意(維持するためには努力が必要だと知っている)な女性の頭の中は記念日のお祝いやデート、旅行などが計画されているかもしれません。
しかし維持することが苦手な男性の頭の中では、「(自分からは)喧嘩しないでおこう」程度のことしか浮かんでいません。


人は自分に無い感覚を言われて、知識として知ることは出来ても、理解をすることは出来ないんです。
例えば、ボールパイソンという人気の蛇の可愛さをいくら他人に説かれても、「この人にとっては可愛いんだろうな」と認識するところまでが限界で、「言われてみれば確かに可愛い」となるのは本当に稀な例であるということは、私のような特殊性癖を持つ人間なら日ごろから実感しているはずです。

ですから、女性側がしたい!という(男性からすれば)ただの欲望をぶつけても、だって俺疲れてるもん。と逃避されるだけです。

ただ、その人が良い人であれば、2人のため、もしくは彼女の欲望であれば解消してあげたいと思い(すでにズレていることにまでは中々気付かない)、頑張ってくれるかもしれません。


ですが、それこそがいわゆる“義理マン”と呼ばれるものの正体なのです。

となれば、その先、それが続けばいずれどうなっていくのかは想像がつきますよね?



ではどうすれば良いのでしょうか?

物事何でもそうですが、相手に変化を期待しても空しいだけです。
気付いた方から変わるしかないんです。

そして、私は結局、相手に興味を持ってもらうことでしか解決出来ないと考えます。



では、相手に興味を持って貰うために、自分はどう変われば良いんでしょうか?


「最近、私たちレス気味だよ」
ではなく、
「〇〇子ちゃんに聞いたんだけど、あの子こんな凄い体験しちゃったんだって! どう思う?」
もしくは、
「会社の男の子たちが話してるの聞こえちゃったんだけど…」などです。



先述したように、男性というのは狩人ですから、その狩猟本能を刺激してあげるんですね。

そこで相手の反応をみましょう。

男性は大抵羞恥が大好き。
あまり慣れていない人なら、最初に投げるボールとしては、羞恥系が無難かもしれません(もちろん、既に変態カップルである場合は、その限りではありませんがw)。

そこで少しでも興味を示しそうな素振りを見せたらすかさず
「だよね? 怖いけど、私もちょっと興味あるかも」と返します。

あとはテキトーに盛り上がりやがってくださいw



ただ、一球目のボールに興味を示さなかったからと言って、そこで諦めてはいけません。

次に考えることは、次に何を投げるかです。

快楽系でしょうか?
それとも苦痛系でしょうか?
また、受けは女性側ばかりとも決まってはいませんよね?


それは貴女が頑張れる範囲で、なるべく思い切って設定してみてください。

エスエマーならSMバー、それ以外ならハプバーなどを利用するというのも有効な手段のうちの一つかもしれませんね。


あと、持ち球は多いに越したことはありません。

最初に羞恥と言っても、淫語が好きなのか、露出が好きなのか?
複数なのか? 落書きなのか?

一つのことに興味を示さなくても、そのすぐ隣にあるような行為には思いっきり興味を示したりすることもあります。

大切なことは、“人は見かけによらない”ということを理解することです。
よく聞くことに「ウチの彼は多分そういうのはダメ」というのがあります。

試してみることもせずに…です。

自分の彼氏だからといって、何でも分かってると思うのは大間違い。
現に、彼は貴女のことを何一つ分かってくれてないと思いませんか?(笑)

先入観は全ての判断を狂わせ、可能性を潰します。

「やってダメだったら恥」と考えるのではなく、「やるだけタダ」と考えてください。


そして一番大切なこと。

これらを実行するなら一日でも早く。
(嫌な言葉ですが)義理マンやレス状態が長引けば長引くほど、何をしても効果は薄い。
つまりは、取り返しのつなかない状況になります。


そして更に!
多くの女性が勘違いしていること。

男性は、性に積極的な女性は嫌いではありません。
いや、むしろ好きだと言っても過言ではないでしょう。

男性が苦手とし、よく「あまり積極的なのはちょっと…」と言っているのは…

「ガツガツとして、自分の欲望だけを男に満たさせようとしてくる女」や
「ほーら、私こんなにイヤラしいのよ。興奮するでしょ?」的な、何らかの行為、もしくは感情などを強要してくるような女性です。

男女を逆にしてみれば、女性から見る嫌な男に当てはまりませんか?
そこは同じなんですよ。


だから、上述したレス解決法でも、それを押し付けてはいけません。
あくまで、「怖いんだけど興味あるし、貴方となら頑張れるかもしれない」というニュアンスで、男性のフロンティア・スピリッツに火をつけてあげることが肝心なのです。


繰り返しますが、2人の危機を最初に感じ取れるのはほとんどの場合女性です。
今の関係を大切にしたいのならば、面倒がらず、恥ずかしがらず、試してみてください。

より具体的な方法などで困ったら、メッセージでもラインでもメールでも、いつでも相談に乗ります。

寂しい想いをする女性が一人でも減りますように。



※これを読んでくれた男性へ
女子にこんなことまで考えさせてちゃマズくないですか?(笑)


プロフィール

堂山鉄心

Author:堂山鉄心
大阪府出身。 大阪を中心にSM活動を広げてきたが、ARCADIA TOKYOの出店に伴い、その活動の拠点を東京に移し活躍中。

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